同窓生です! vol.3 諸岡茂實さん
ねむの木学園の子どもたちと音楽を楽しむ
諸岡茂實さん[高校17回卒]
諸岡茂實(もろおかしげみ)さんは17回卒、朝日町ご出身です。武高在学中から音楽部で活躍され、国立音楽大学に進まれました。NHK出版を定年後、歌手で女優の宮城まり子さんが創設した“ねむの木学園” ( ねむの木学園 | ねむの木村 | 静岡県掛川市) で、音楽の非常勤講師としてご活躍中です。
活動の一端を紹介していただくべく支部ホームページへの寄稿をお願いしたところ、快く応じていただきました。(文責 17回 緒方浩二郎)
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NHK出版という出版社に勤務していたとき、女優で紅白歌合戦に8回出場し社会福祉法人ねむの木学園を創設した宮城まり子氏に、3冊の本の執筆を依頼した。1冊目の『戦仕度の日々』――子どもたちは発作やテンカンをよく起こす。その度にすぐに駆け付けなくてはならない。私は常に戦仕度の日々であった――。
それ以来のお付き合いである。定年になったとき「アンタ音大出でしょう。子どもたちに音楽を教えてよ!!」。宮城さんの一声から悪夢が始まった。「普通の曲はダメ、オリジナルだよ」。子どもたちは週一度の私の稚拙な授業によく付いて来てくれた。その集中力たるやすごい。それは朝・晩にロックを流し、茶道・ダンス・絵画を全員が学ぶことで相関的に繋がり、脳と体を刺激し合っているからだと思っている。
宮城まり子さんの生まれは昭和2年3月21日、亡くなったのは令和2年3月21日、不思議なことに生まれと亡くなった日が同じである。宮城さんの生前には、子どもたちの発表の場としてのコンサートを各地で開催していたが、亡くなってからはやはりコンサートが減っていった。
そういう中で、2024年8月21日~22日、福島県郡山市にある「市民ふれあいプラザ」にて開催された「ねむの木学園の子どもたちと宮城まり子展」の会場で、2日間のコンサートをすることが出来た。一日3回ではあったが毎回60人ほどが来てくれた。ほとんどの人がハンカチで目頭を押さえていた。会場にはおだやかで優しい空気が流れ、きっとお客さんはこの30分ほどの静謐な感動を味わうために来られたのではないだろうか。
出来れば学園の子供たちと各地にある地元のコーラス・グループとのジョイントコンサートが出来ないものか、と考えている。武雄市にあるいくつかの合唱団とジョイント出来れば、子どもたちの励みにもなり、きっと感動的なコンサートとなること請け合いであるが。
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